鬼子母神とは? 仏法を守護し、安産の願いを叶える女神
鬼子母神とは?
鬼子母神は神様ではありますが、実は昔、悪神扱いされていました。
と言うのも、鬼子母神は自分の子供を育てるために、他の人の産んだ子供を食べていたからです。
子供を夜な夜な食べる鬼子母神を人々は恐れましたが、お釈迦様は鬼子母神が一番愛していた末っ子を鉢に入れて隠しました。
鬼子母神はそれを知って半狂乱になりますが、いくら探しても見つからずついにお釈迦様に助けを求めることになります。
そこでお釈迦様は、鬼子母神にこう諭します。
「千人子供がいたとしても、一人の子供を失う悲しみは計りしれない。それなのに、一人の子供でも食べられた親の悲しみはどれくらいだろうか?」
諭された鬼子母神はようやく自分の過ちに気付き、仏教に帰依します。
その後改心した鬼子母神は、安産や子育ての神様として祀られることになります。
鬼子母神は我が子可愛さにやってしまったことですが、それだけ子供への愛情が深かったとも言えます。
余談ですが、鬼子母神が好きだったという果物にザクロがあります。
子供とザクロの味が似ていたかどうかは定かではないですが、確かに血を連想させる果物ですね。
血の色をしたザクロが子供代わりと考えると、こちらも怖い話ですね。
ザクロ=人肉と言うのは俗説で、実際にザクロを食べていたかどうかはわからないですが、一説ではお釈迦様に「子供を食べたくなったら、ザクロを食べよ。」と諭されていたという話もあります。
ザクロは種が多いので、小宝に恵まれるとも言われ、また魔除けの効果もあるとされる言われる果物でもあるのですね。
ちなみに、ザクロが使われているのは、他に似た果物が見つからなかったからとも言われています。
どうやら、中国経由で伝わったようで、一番近い果物と言う事でザクロが有名になったとのことです。
鬼子母神のご利益は?
鬼子母神のご利益は?
一時期悪神と考えられていた鬼子母神ですが、釈迦の教えにより、安産の神として祀られるようになります。
ですが、悪事は全て子供を大切に思っていたからこそなので、神になってからは様々なご利益を人々に与えてくれると言います。
鬼子母神のご利益には、以下のようなものがあります。
- 無病息災=病気になる前の身代わりになってくれる
- 病気平癒=病気になった後の健康回復が早くなる
- 手術成功=心臓病や脳梗塞などの難しい手術が成功すると言われる
- 癌封じ=胃がんや肺がん、乳がん、前立腺の癌などを発症しないようにしてくれる
- 精神病の回復=鬱や統合失調症などの精神病の回復を手伝ってくれる
などです。
子供だけに限らない病も多いですが、子供が成長した姿=大人でありますし、鬼子母神にとっては全員が皆我が子と同じと考えられているのかな?という気もしますね。
悪神から転じて安産などの守護神になった鬼子母神ですが、彼女の子供に対する思いは本物です。
だからこそ、その思いを分けてもらうため、鬼子母神の力にあやかろうという人も多いのですね。
特に、本光寺というお寺には「病即消滅の合掌鬼子母神」が安置されています。
こちらは天女の姿ではなく、鬼の形相をした鬼子母神が祀られていますが、病気を即効で治すとも言われ、五段の邪気を祓う事が出来るとも言われています。
「五段の邪気」と言われてもピンとこないかも知れませんが、以下のような5個の怨念の事です。
- 死霊(しりょう)=死んでしまった人の怨念の事
- 生霊(いきりょう)=生きている人の持っている怨念の事
- 野狐(やご)=動物が持っている怨念の事
- 疫神(やくじん)=いわゆる疫病神の事
- 呪詛(じゅそ)=藁人形に代表される生霊が儀式によって怨念になった物
これからの邪気があると病気も治りにくくなってしまいます。
ですので、もしなかなか病気が治らないなと思った時には、ぜひ鬼子母神にお参りをしてご利益を授かって下さい。
パワースポットでは、お守りももらえるので、五段の邪気を払ってくれるお守りも持っていると、よりご利益を授かれるかもしれないですね。
コメント