酒吞童子とは?大江山に住んでいた鬼の頭領の正体について知ろう

酒吞童子とは?大江山に住んでいた鬼の頭領の正体について知ろう
酒吞童子とは?大江山に住んでいた鬼の頭領の正体について知ろう
妖怪

酒吞童子とは?都を荒らした鬼たちの頭領

酒吞童子とは

酒吞童子とは

古くは平安時代、京都を中心に日本史上最強の鬼と呼ばれ恐れられていた酒呑童子(しゅてんどうじ)という鬼がいました。

酒呑童子が倒されるシーンなどは、現代でも歌舞伎や映画、童話など多くの場面で使われており、酒呑童子を倒した剣は、天下5剣(童子斬り安綱)の一つとして伝わっています。

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2018.08.29

酒呑童子は「酒顛童子」「酒天童子」「朱点童子」と書かれることもありますが、現在伝わっている書き方で一番有名なのは、やはり酒呑童子でしょう。

酒呑童子は異国からの漂流民??

実はこの酒呑童子は、ロシアからの漂流民だったとか、ドイツから漂着した人物だったと言う俗説もあります。

中でもドイツ人説は、なかなか有力な説で、漂着したドイツ人の名前が「シュティン・ドッチ」だったことから、酒呑童子(しゅてんどうじ)はドイツ人だったという説もあるのですね。

ロシアの漂流民という話もありますが、共通するのは童子が飲んでいたとされる生血が、実はワインだったという話もあります。

当時の日本には、ワインがなかったので、普段飲み慣れている日本酒とは違い、真っ赤な色をしたワインが生血に見えたと言うのは納得出来る所でもあります。

日本最大妖怪の一人としても有名な酒呑童子ですが、日本史上最悪の鬼だったと言っても過言ではありません。

これも俗説ですが、ヤマタノオロチの子孫とも言われています。

何故子孫と書かれたかを考えてみると、ヤマタノオロチもまた、お酒が原因で退治されているという共通点があります。

ヤマタノオロチが豪族に産ませたのが酒呑童子と言う説は、俗説に過ぎませんが、同じように当時の人に恐れられていたと言うことでしょう。

酒呑童子は鬼なのに嘘が嫌い?!

酒呑童子は、源頼光(みなもと の よりみつ/みなもと の らいこう)が従えた四天王達(渡辺綱、坂田金時、碓井貞光、卜部季武)に倒されますが、これは一種のだまし討ちでした。

山伏(やまぶし)の扮装をした源頼光達は、お酒を使って酔いつぶれた所を狙ったからです。

酒呑童子は、倒された時首一つになっても、相手に噛みついていたそうです。

そして「鬼であっても、こんなに卑怯な真似はしない!」と叫んだと言います。

実際に酒呑童子が悪行の限りを尽くしたかどうかは、定かではありません。

ただ伝承によれば、夜な夜な金棒などの武器を奪い、夜の平安京を荒らしまわった鬼であると言われています。

乱暴な鬼であった酒呑童子は、嘘や策略が大嫌いで、お酒が大好物であったことからその名前がついたそうです。

鬼なのに、嘘や騙し合いが嫌いだったのは意外ですが、だからこそ自分が騙された時に怒り狂ったのでしょう。

血肉を食らっていたという話も、色々な説を例にして考えてみると、まず血はワインだった可能性や、肉は当時生肉を食べなかった日本人が、初めて生肉を食べるのを目にして「なんて、獰猛な!」と思った事により、鬼と認定された可能性もあります。

ここでも、海外からの漂流民の可能性が出て来ますが、酒呑童子が日本の悪鬼として恐れられていたのは事実です。

鬼退治の話は、日本の御伽草子にも良く出てきますが、酒呑童子はだまし討ちにあった事もあり、後世の人は塚に首を祀ります。

ただ、塚に祀られているのは、酒呑童子が改心したからだとも言われています。

酒呑童子が祀られている理由は、首(自分は首だけになったため)から上の病気で苦しむ人を助けたい」と願ったからとも言われています。

また、お酒の神様としても有名で、千年以上経った今でも、塚にお供えのお酒は絶えないとも言われています。

お酒のせいで倒された酒呑童子が、お酒の神様になるのは皮肉な感じもしますが、鬼であっても神として祀られているのは、当時の人がだまし討ちを反省している証拠かも知れませんね。

 

酒吞童子と茨木童子の関係

酒吞童子と茨木童子の関係

酒吞童子と茨木童子の関係

茨木童子(いばらきどうじ)とは、酒呑童子(しゅてんどうじ)の重要な側近で、副首相として非道の限りを尽くした鬼と言われています。

茨木童子と酒呑童子は、大江山(おおえやま)を拠点にして、京都の女性をさらって乱暴狼藉を働いたことで、源頼光と四天王に倒されますが、茨木童子だけは難を逃れ、逃げ延びたとされます。

ただ、茨木童子と酒呑童子の関係には諸説があり、家来の一人であったという「家来説」だけでなく、酒呑童子の妻であったという「夫婦説」の他、息子の一人であったという「息子説」などがあります。

茨木童子については、新潟県と大阪府の伝承に違いがあります。

ここでも諸説あるのですが、茨木童子は元々人間で後で鬼に変化した点と、鬼になった後空に消えてしまったという伝承は共通しており、茨木童子は実は美男子だったせいで、鬼と化したなんて話もあるのですね。

茨木童子は、酒呑童子ほど悪く言われることが少ないのですが、渡辺綱(わたなべ の つな:源頼光の四天王の一人)との後日談は有名です。

兄貴分とされる酒呑童子を倒された茨木童子が、一条戻橋に美女の扮装をして渡辺綱を油断させ、奇襲をかけますが、結局渡辺綱に腕を切り落とされ、負けてしまいます。

しかしこの後、茨木童子は偽計を使い、渡辺綱から自分の腕を取り戻すことが出来ます。

ただ、茨木童子の消息はここで途絶えてしまうので、実際にどこに移り住んだのかがわかっていません。

大江山で酒呑童子が倒された後、生き延びたとされる茨木童子ですが、酒呑童子との関係はわかっておらず、そもそも存在したのかも疑問が残る点です。