馬頭観音とは?観音菩薩の変化身で六観音にも数えられる一尊を知ろう

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馬頭観音とは?観音菩薩の変化身で六観音にも数えられる一尊を知ろう
仏教

馬頭観音とは?観音菩薩の変化身

馬頭観音,ハヤグリーヴァ

仏教では馬頭観音、インド神話ではハヤグリーヴァ

馬の頭の飾りを付けた観音様と、頭そのものが馬になっている観音様が存在するのですが、ご存知でしょうか?

観音様とは「観音菩薩」のこと。人々が思わず手を合わせたくなるような神々しい美しい顔立ちが特徴、拝むことで御利益があると言われ、大変人気があります。

「馬頭観音」は凄まじい怒りに満ちた恐ろしい形相の観音様

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凄まじい怒りに満ちた恐ろしい形相の馬頭観音

馬をかたどる「馬頭観音」は凄まじい怒りに満ちた恐ろしい形相の観音様で、さしずめ仏教の守護神「仁王」といったところ。

馬頭観音の特徴は「炎の髪(逆立った髪)」に「3つの眼」「赤い身体」に「馬口印(まこういん)」、そして「憤怒の表情」と「馬の頭」がセットとなっています。

馬口印とは、馬の口を表す仕草。手の中指と小指を立て、人差し指と薬指は丸め合掌している姿です。頭に馬、あるいは観音様のお顔そのものが馬になっているものもありますが、これには深い意味が込められています。

馬は牧草をよく咀嚼してしきりに食べることから、馬頭観音には「人間や生き物の「煩悩」を食べ尽くすという意味合いがあります。

それだけでなく、それぞれに表情の違うお顔3つに手が2本から8本という像もあり、これはあらゆる人間や生物を見張っている様を指し、救済する大きな役目を負っている証拠なのだそうです。

何本も手がある場合、同時に剣や斧、棒を握りしめて煩悩を「えいえい!」と打ち砕く意味を持っています。

煩悩だらけの私たちに人間にとってとても有り難い観音様ではないでしょうか。

馬頭観音像や国宝にもある有名な「十一面観音菩薩像」などは、変化身(へんげしん)と呼ばれます。観音菩薩が世を救うため、さまざまに変化して私たちの前に現れているのでしょう。

馬頭観音は六観音のひとつ

馬頭観音,六観音

馬頭観音は六観音のひとつ

観音様の変化身には「六観音」があると考える説があります。空海の興した真言宗では、人は生きている間に六つの道で迷うと言います。

「地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天」の道を仏教では六道と称し、六つの観音さまが六道それぞれを担当して救済し、「人はみな即身成仏となる」と、真言宗では説いています。

京都市上京区にある、千本釈迦堂大報恩寺は1227年(安貞元年)創建そのままの形を保つ歴史ある真言宗の名刹。ここには六観音すべてが揃っており、馬頭観音像も拝観できます。

大報恩寺では、六道を救う六観音「聖(しょう)観音」「千手(せんじゅ)観音」「馬頭観音」「十一面観音」「准胝(じゅんでい)観音」「如意輪(にょいりん)観音」のすべてに出会うことができます。

ちなみに、六観音像のなかで眼を見開き、怒ったお顔の観音像は馬頭観音だけです。

また、馬頭観音像が置かれているのは、真言宗のお寺だけでなく全国の神社にも見られます。「観音様が何故神社にも?」と不思議かもしれませんが、これは神仏習合の歴史によるものなのです。

馬頭観音のご利益は?

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観音様はさまざまな姿に変化して救いの手を差し伸べる

観音様は、私たちが「苦しい」と助けを求めると、さまざまな姿形に変化して救いの手を差し伸べてくれます。

怖いお顔、柔和なお顔、そして牙を出して笑うお顔の3面を持つ馬頭観音像、それはあなたが抱える悩みをすっきりと解消し、畜生道(動物のように本能だけに生きること)から正しい生き方へと呼び戻してくれます。

観音様に拝むなら”優しい表情”じゃないとご利益がないのでは?

そんなことはありません。

怖いお顔で頭に馬が乗った馬頭観音ならではのご利益は、「馬=足が速い」ということにあります。つまり、即効性!

今すごく悩んでいる、なかなか解決策が見つからない…そんな人は、今すぐ馬頭観音像に拝みに行きましょう。馬頭観音菩薩はすぐに煩悩を食い尽くして、誘惑を断ち切ってくれるはずです。

歴史的に馬は、人間とともに千年以上活躍してきました。俊足と持久力は長距離を移動する手段として、力強さと忍耐力は畑を耕す労力として、人間の生活には欠かせない重要な存在でした。

そのため、急死した馬を供養する馬頭観音像が全国の「駒形神社」で見ることができます。また馬頭観音は五穀豊穣や道中安全の観音菩薩としても親しまれています。

もうひとつ、ペットを飼っている人にも重要な観音様が馬頭観音。愛犬愛猫が死んだ後に馬頭観音に祈ると、観音様はペット達を仏様のところに連れて行ってくれるそうです。

馬頭観音の真言の効果

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馬頭観音へ祈る真言は「オン・アミリトドバン・ウン・パッタ・ソワカ」

真言とは、サンスクリット語では”マントラ”と呼ばれる仏教用語。真実の言葉=真言であり、仏様や菩薩様の教えを込めた秘密の呪文です。

真言宗では、人は即身成仏するために密教の修行が必要と諭します。それには真言という仏様の言葉を唱えなければなりません。

真言にはひとつひとつの言葉に深い意味があり、単純に翻訳することは不可能だと言われています。馬頭観音像に向かって祈るときの真言は次の通りです。

オン・アミリトドバン・ウン・パッタ・ソワカ

少し解説をすると…
アミリト=甘露のこと。仏様の教えを指します。甘い霊液と訳すこともあります。
●パッタ=追い払うの意味。
●ウン=怒りの意味。

アミリトの甘露を意訳すると → ”優しい”観音
ウン・パッタを組み合わせると怒りで追い払うなので → ”怖い”明王

これでお分かりの通り、馬頭観音には柔和な観音様、憤怒の明王様のお顔があることを示しています。この真言は、胸の前で手を合わせ祈りを込めて三編、あるいは七編か二十一編お唱えします。日本語の場合は、

南無馬頭観世音菩薩

と唱えましょう。効果は心が清らかになり、自然と欲求や怒りが落ち着いてきます。災難を追い払って下さる仏さまですから、あなたが困難を乗り越えることをじっと見守って下さるのです。

馬頭観音の梵字

馬頭観音 梵字

馬頭観音 梵字

हयग्रीव(ハヤグリーヴァ)とは「馬の首」の意味で、ヒンドゥー語では最高神「ヴィシュヌ」。

ヒンドゥー教は仏教誕生よりはるか前、紀元前から存在するインドでは歴史的にも古い民族宗教ですが、ヴィシュヌは”宇宙、世界の創造主で平安の神”です。ヒンドゥー教では、お釈迦さまは、ヴィシュヌ神の9番目の化身とされます。

ヒンドゥー教から始まる「ヨーガ」とは、”馬を操る”というチベット語。歴史的に馬はこれだけの人間の世界に深く影響を与え、パワーを与えて来たことが分かるでしょう。

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