アイヌの神様・キムンカムイとは?ヒグマを神様と崇める文化を解説

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アイヌ民族の神様・キムンカムイ
アイヌのカムイ

キムンカムイの意味

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キムンカムイとは?

キムンカムイとは「山の神」を意味します。北海道やロシアの樺太に古くから住んでいた先住民族・アイヌの人々の言葉で「キムン」はkim(山)とun(にいる)の複合語で「山の」という意味を持ち、「カムイ」は神様のような位の高い魂・霊的な存在を指します。

キムンカムイはアイヌの神様のひとつ

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アイヌ民族の山の神

ではアイヌ民族にとっての山の神とはなんでしょうか。それはです。寒冷地の北海道や樺太で貴重な肉と毛皮を与えてくれる熊はアイヌ民族にとって崇拝の対象でした。アイヌ民族にとって神様は普段人間の形をしており、人間界に降りてくる時に様々な衣を纏って(まとって)くると信じられています。キムンカムイは黒い衣をまとって熊の姿になった神様だと考えられています。

ポイント
キムンカムイ

kim(山)・un(にいる)・カムイ(神)

⬇︎

黒い衣を纏った神様 =

集落に降りてきて毛皮や肉を恵んでくれる

キムンカムイとウェンカムイの違い

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ウェンカムイとは?

ウェンカムイとは?

生活の恵みをもたらしてくれるキムンカムイですが、時には人間に害を与えることもあります。熊は人間を襲うこともありますね。そういった熊はキムンカムイではなくウェンカムイと呼ばれます。その意味は「悪い神様」という意味です。

キムンカムイとウェンカムイ

人を襲った熊が必ずしもウェンカムイであるわけではなく、とても偉いキムンカムイが意味を持って行っている場合もあるとアイヌ民族では考えられています。例えば若い女性を殺してしまうのはキムンカムイの妻として神の世界に連れて行ったのだと考えられ、その女性の家族は神様の親戚としてキムンカムイが守護神になってくれると言われています。そして家の繁栄・猟運をキムンカムイがもたらしてくれるのです。

ポイント
キムンカムイ(恵みをもたらしてくれる神)≠ウェンカムイ(害をなす悪い神)

キムンカムイのイヨマンテ

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恵みをいただく感謝と魂送りの儀式

アイヌ民族の祭事にはイヨマンテという魂を天へ送る儀式があります。集落に下りてきたキムンカムイを捕らえてありがたくその肉や毛皮を頂き、カムイとして敬意を持って盛大に祭りを催し、魂を送ります。そしてキムンカムイが子熊だった場合には集落に木組みの小屋を建て、人間と同じ食べ物を与え、約一年をかけて丁重にもてなし、大切に育てます。この子熊を養う小屋はアイヌ民族にとっての祭壇です。そして一年のおもてなしの後に有難くまた肉と毛皮を頂き、天へお送りするのです。アイヌ民族にとって熊、とくにこの地方に生息するヒグマはとても重要な生活に欠かせない神としてイヨマンテも一層盛大に行われました。

ポイント
イヨマンテ=恵みに感謝し、魂を天に返す儀式

子熊…祭壇で一年をかけてもてなす

➡︎心を込めてイヨマンテを行う

キムンカムイについてまとめ

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アイヌ民族にとっての神様と信仰

アイヌ民族の人々も日本の古神道と同様に自然のものに魂やカムイが宿っているというアニミズム信仰がありました。そして生活の一部として欠かせないヒグマという存在を最も尊いものとして敬意を払い、その肉や毛皮といった恵みを頂きながらイヨマンテという儀式で天に返していました。現代の日本人が失いかけている古くからの自然信仰を大切に守っているのがアイヌ民族の宗教なのです。

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ライターメモ

編集部
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