神体(しんたい)とは?神が宿るとされ礼拝の対象となる物体について解説

ご神体とは
ご神体とは
神道用語

神体(しんたい)の意味

神倉神社,御神体,ゴトビキ岩

神倉神社の御神体のゴトビキ岩

神道における神体(しんたい)とは、神様が宿るとされる神聖な物体を示しています。鏡や剣、宝玉、などの神器とされるもの、樹木や大岩、山や川などの自然物そのもの、神様自体を表した絵画や、その姿を象った彫像など様々な形態があります。このように神体とされるものが多岐にわたる理由としては、古来、日本人がこの世にあるあらゆる物や場所に神様が宿るという考えを持つ事に由来しています。

ポイント

  • 神体とは神様が宿るとされる神聖な物体
  • 剣や宝玉、鏡などの神器や山岳や樹木、大岩などの自然物、絵画や彫像など様々な形態のものがある

皇室神道の神体「三種の神器」

草薙剣,御神体,熱田神宮,別宮,八剣宮

草薙剣が御神体の熱田神宮の別宮「八剣宮」

皇室神道とは、天皇家が古くから主宰してきた神道の形で、鏡、勾玉、剣からなる「三種の神器」が御神体とされています。

鏡は「八咫鏡(やたのかがみ)」といいます。日本神話において天照大神が天の岩戸に隠れた際、他の神々が天照大神を岩戸から連れ出す際に使用されたと伝わっています。勾玉は「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」といい、この勾玉(まがたま)という宝玉は縄文時代以来の日本国の象徴ともされています。剣は「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」と呼ばれ古事記では「草那藝之大刀(くさなぎのたち)」と記されています。日本神話で、須佐之男命(すさのおのみこと)がヤマタノオロチを退治した際、その尻尾から出てきたとされています。

この三種の神器のうち、八咫の鏡は伊勢神宮に、草薙剣は熱田神宮に祀られています。八尺瓊勾玉は皇居内の「剣璽(けんじ)の間」に保管されています。鏡と剣の形代(分霊された分身)と勾玉の三種を所持することが、正統な帝(みかど=天皇)の証とされ、皇位の継承と共に受け継がれてきました。

ポイント

  • 皇室神道の御神体は「八咫の鏡」「八尺瓊勾玉」「草薙剣」からなる「三種の神器」

神社神道の神体

調宮神社,磐座

調宮神社の磐座

神社神道とは神社を中心とした神道の総称で、現代で単に神道という場合は神社神道を示します。御神体は主に社に祀られており、注連縄が飾られ社そのものが神体であることを表しています。

神籬(ひもろぎ・神が降臨する樹木)や磐座(いわくら・神が降臨する座とされる岩)が先にあり、その場所に神社が建立されたケースも多く見られ、その場合は樹木や岩などが神体とされます。また、神体としての本殿を持たず、山や森そのものを神体として祀る神社の形態も見られます。

ポイント

  • 神社神道は神社を中心とする神道の総称
  • 神社神道における神体は社そのもの(場所そのもの)や磐座や神籬としての自然物、山や森そのものなど様々で特定の形態はない

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古神道の神体

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池そのものが御神体とされる山形県の「丸池様」

古神道とは、仏教や儒教など外来宗教の影響を受ける前の日本古来の神への信仰を指し「純神道」「原始神道」とも呼称されます。自然物そのものや自然現象への畏怖心などが元となった精霊崇拝がその起こりとされます。そのため、古神道において神体と定義されるのは自然物そのもの(海や川、山や森など象徴的なもの全て)とされ、その場所自体を神が宿る神域として、信仰の対象としてきました。

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ポイント

  • 古神道とは外来宗教の影響を受ける前の日本古来の信仰を指す
  • 古神道で神体と定義されるのは人々が畏怖してきた自然そのもの

編集部
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神体についてまとめ

神体とは、本来目に見ることができない神様を具現化するための工夫とも言えます。古くから人為の及ばない現象を畏れた人々は、それを御神体として実体化することで、敬い信仰する対象とし、ある意味でコントロールしようとしたのかも知れません。御神体そのものを神聖視するだけでなく、その本質である自然を畏れ敬い感謝する心を大切にしていきたいですね。

ライターメモ

神体(しんたい)についてのメモ

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編集部
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