鑽火(きりび)とは?神道における神聖な火を得るための発火法を解説

鑽火とは
鑽火とは
神道用語

鑽火(きりび)の意味

火,火口,忌火,様子

火を火口に移し忌火がおこされる様子

鑽火(きりび)」とは古代から用いられている原始的な発火法の一つで、火鑽杵と呼ぶ細長い棒を、火鑽臼と呼ぶ木製の台に小さな窪みをうがった物とを激しく擦り合わせ、その摩擦熱によって火を熾します。

神道においての「鑽火(きりび)」は神様への供物(神饌: しんせん)の煮炊きに用いるなどの神事に使用する火とするために、新しく清浄な火を熾す事を指します。これを「鑽火神事(きりびのしんじ)」と言い、熾した火は「忌火(いみび)」と呼ばれます。

ポイント

  • 鑽火(きりび)とは古代から用いられる原始的な発火法の一つ
  • 神道では「鑽火神事」として神への供物の煮炊きやその他の神事に用いるために忌火を熾す

編集部
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2018.10.15

鑽火の方法

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火の発祥の地と伝承される熊野大社の「鑽火殿」

鑽火の方法には両手で素早く火鑽杵を回転させて摩擦を生み出す揉鑽(もみきり)と、それを進歩させた棒の回転にはずみ車を利用する舞鑽(まいきり)とがあります。

古くは弥生時代の遺跡から揉鑽法に用いたとみられる鑽火杵と臼が出土しています。舞鑽法は伊勢神宮下宮にて18世紀の後半に発明されたとされ、それが他の神社へも伝わり、今日でも伊勢神宮や熱田神宮で神事に使用されています

ポイント

  • 鑽火の方法には「揉鑽(もみきり)」「舞鑽(まいきり)」がある
  • 舞鑽法伊勢神宮にて18世紀後半に発明されたとされ、現在まで日々の神饌の調理など神事に使用されている

鑽火神事の例

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富士山本宮浅間大社で鑽火された御神火を灯した神輿

続いて、現在でも続けられている鑽火神事の例を紹介していきます。

伊勢神宮の外宮では現在でも「日別朝夕大御饌祭」として毎日、朝夕の二度「忌火屋殿(いみびやでん)」という建物の中で忌火を熾し、神様への神饌を調理します。この祭りは下宮鎮座以来1500年間毎日続けられています

富士山本宮浅間大社では、毎年7月に「開山祭」が行われます。拝殿で鑽火神事によって熾された忌火は提灯に移され拝殿前でお祓いの儀を受けた後、さらに御神火神輿(ごじんかみこし)に移され、富士登山の禊の場とされる湧玉池まで練り歩きます

出雲大社で毎年11月23日に行われる「古伝新嘗祭」では、火の発祥の地ともされる熊野大社に伝わる神器「燧臼(ひきりうす)」と「燧杵(ひきりきね)」を宮司が受け取りに訪れ、それを使って神聖な火を起こし神饌の調理に使われます。

ポイント

  • 伊勢神宮下宮で毎日行われる「日別朝夕大御饌祭」では「忌火屋殿(いみびやでん)」で忌火を熾し神饌を調理する
  • 富士山本宮浅間大社では毎年7月の「開山祭」において御神火神輿(ごじんかみこし)に忌火を移し、湧玉池まで練り歩く
  • 出雲大社で11月23日に行われる「古伝新嘗祭」では火の発祥の地ともされる熊野大社から拝戴した燧臼で熾した忌火で神饌を調理する

鑽火についてまとめ

鑽火とは、古くから伝わる原始的な発火法の一つです。神道においては鑽火神事として、神事で使うための神聖な火を鑽火によって熾します。熾された火は「忌火」と呼ばれ、神饌の調理や様々な神事に使われます。

古来「火」は神霊との交信を果たす役割を持つとされ重要視されてきました。祭りでは神を迎えるために「火祭り」と呼ばれる焚き上げが行われ、常に鑽火で熾した忌火が用いられてきた事や、火で厄を払うという風習からも日本人がいかに「火」を大切にしてきたかが伝わります。

ライターメモ

鑽火についてのメモ

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編集部
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