くねくねとは?都市伝説の妖怪「くねくね」を知ってますか?
昔から都市伝説の類というものは、一種の謎をはらみながらも多くの人々の興味や関心を集めてきました。古典的な都市伝説の代表例が「口裂け女」などです。
そして、ここ20年でインターネットが普及して以来、ネット上でまことしやかに伝えられる都市伝説も非常に多いと言えます。中でも非常に怖い内容を持っているものが「くねくね」です。今回の記事では、ネット上で伝わる都市伝説や怪談の類でも最恐とさえいわれている「都市伝説のくねくね」について画像付きで解説していきます。
くねくねはネットで生まれた都市伝説
そもそも、くねくねとはいったいどのような都市伝説なのでしょうか?くねくねは2003年頃から伝えられるようになった都市伝説で、その発信源はインターネット掲示板として有名な2ちゃんねる(現在の5ちゃんねる)とされています。
くねくねの話そのものは当時2ちゃんねるに投稿された創作怪談という説が最も有力です。ただし、この創作怪談の内容が諸星大二郎氏(もろほし だいじろう:SF・伝奇漫画家)の短編作品である『ヒトニグサ』と非常によく似ているため、最初に怪談を投稿した人物も話を作り出す際に何らかの参考材料にしたのではないかともいわれています。もちろん、くねくねの起源についてはほかにも諸説があるため、真相はいまだ謎のままです。
ただし、どのような起源があったにせよ、くねくねは現在、多くの人々に広く伝えられていることから、インターネット上で最も有名でかつ恐怖心をかき立てる怪談と言えるでしょう。
出会うと精神が崩壊する?
この後で見ていくように、くねくねの話の内容にはさまざまなバリエーションが存在します。しかし、どのバリエーションでも主人公の周りの人物の誰かがくねくねに遭遇した結果、精神に異常をきたしたり、くねくねに乗り移られたりする流れです。
しかし、くねくねに遭遇した人すべてが精神崩壊するわけではなく、意識したうえでよく目を凝らして見たという人物が精神に異常をきたすというパターンと言われています。なお、その際の状態としては、くねくねに乗り移られたり、一緒になってくねくねした動きをしだしたりなど、物語のパターンによって様々です。
ポイント
- くねくねとは2003年ごろからネット上で見られるようになった都市伝説です。
- くねくねを意識してみた場合、精神崩壊を起こすと言われています。

編集部
くねくねの怖い話を紹介
それではここからは、くねくねにまつわる怖い話をご紹介いたしましょう。なお、くねくねの話は大きく分けてくねくねが田んぼにいたというものと、くねくねを海辺で目撃したもの、そして市街地で見かけたものという3つのパターンがあります。
田んぼにいたくねくね
田んぼにいたというくねくねの話の場合は、語り手が幼いころに兄と一緒に秋田に住む祖父母の家に帰省した際に目撃したというものです。話の内容としては、帰省先で兄とともに外に出かけた折に、田んぼに立っている「たかかし」の向こうに兄が目を凝らすと、そこには白いくねくねとした物体がいたというものです。そして、兄は双眼鏡でその物体に目を凝らして見たために物体と同じようにくねくねして踊りだしました。
兄のその様子を見た弟(語り手)も双眼鏡で見ようとすると、祖父が大声で止めます。そして、その後祖父母の家に戻っても兄の状態が元に戻ることはありませんでした。まもなく秋田から自宅に帰ることになったときに祖母から兄を置いて帰るように言われたため、弟だけが帰ることになりましたが、見送る祖父母たちの間にいた兄を双眼鏡越しに見た後で、田んぼを見ると、そこにはくねくねがいたという内容です。
夏の暑さの中で双眼鏡越しに意識して見た結果、兄が精神的に崩壊してしまったこと、そして兄の状態が元に戻らなかったという点から、くねくねの怖さがよく伝わる内容と言えます。
海で見たくねくね
次によく見られるのが海辺で目撃したというパターンです。水泳教室の夏季合宿で海辺のある街にやってきた語り手が、最終日前日に天候の悪化で外に出られずに部屋で外の海を見ていたところ、海の中で白い物体が腕を頭の上で動かしながらくねくねと歩いてくるのを目撃したというものです。そして、同じ水泳教室仲間が語り手の隣で一緒に見ているうちに、精神が崩壊して叫び声を上げるようになります。
その後教室仲間が戻ってくることはなく、数年後に消息を聞いても合宿が終わった直後に病気のために水泳教室をやめたことだけが伝えられた、というものです。
海の中で白い物体が歩いているくだりを見ると、何やら幽霊なのではないかと思わされますが、そのためか後で見るくねくねの正体にも関係があるのではないかという感じと言えます。
市街地でくねくねを見かけた
最後にとりあげる、市街地でくねくねを見かけるという内容はよく見られるパターンです。
語り手(女性)が毎朝ベッドタウンに建っている自宅のベランダから毎日同じ時間にマラソンをしている男性を見かけるものの、よく見るとその男性は呼吸をしていなかったり、汗をかいていなかったり、足音さえしなかったりという点でおかしなと気づくのでした。
気になった彼女はその男性を近くで見ることにし、近くのごみ捨て場で待ち伏せているとまもなく問題の彼がやってきました。ただし、気になることがあったため、目を合わせるのも怖く、ずっと目を閉じていました。彼が通り過ぎた様子があったので、後にあたりを見回すと、やはり彼は既にいないのでほっとしました。しかし、後でよく見ると、遠くで彼がくねくねさせた奇妙な動きをしていた、という内容です。
田んぼや海辺で見かけたものに比べると、あまり恐怖が伝わってくる感じではありませんが、3つの話を合わせて考えると、どこか普通ではないという意味で恐怖を覚えます。
ポイント
- くねくねについて語られる話は大きく分けて、田んぼで目撃したもの、海辺で見かけたもの、市街地で眺めたものの3パターンが存在します。
- どのパターンでも登場人物の誰かが精神的に正常さを失ったうえ、その状態が継続するくだりとなっています。

編集部
都市伝説は古くから様々存在するが、くねくねは中でも非常に有名