2020年の冬至はいつ?スピリチュアルな意味や冬至の食べ物などについて解説

冬至は1年で最も昼の短い日で、古来より洋の東西を問わず、1年の始まりと考えられてきました。また冬至は「一陽来復」とも言われ、この日を境に運気が好転するという意味もあります。今回は冬至のスピリチュアルな意味や由来、冬至の食べ物、ゆず湯についても解説します。
冬至のスピリチュアルな意味とは?
冬至は、「陰が極まり、陽に転じる日」です。
地球の北半球では、冬至は一年のうちで最も昼の時間が短く、冬至からは徐々に昼が長くなっていきます。中国の「陰陽五行説」では、冬至は陰が極まり、陽に戻る始まりの日とされ、冬至を境に運気も徐々に好転するとされてきました。というのも、冬には「陰」のパワーの影響で「陽」のパワーは内側に収縮され、「陽」のパワーは気温の上昇とともに徐々に膨張し始め、逆に「陰」のパワーは気温の上昇とともに収縮していくと考えられているためです。
つまり、冬に向けて太陽の力が弱まっていたのが、冬至を境にようやく持ち直して新たなスタートを切るということ。マイナス(陰)がプラス(陽)に転ずる日であることを示しています。冬至はスピリチュアルな意味でも非常に重要な日であるといえるでしょう。
一陽来復という考え方
一陽来復(いちようらいふく)とは、「悪いことや苦しいことが続いた後は運が開ける」という易語で、「冬至」を意味し「新年が来る」ことを表す言葉です。
易では一年を十二卦け分けると、太陰太陽暦の11月を表す「復の卦」の最下部には一陽が位置します。冬至の日は、北半球では毎年真東から太陽が昇ります。この一陽は易の十二卦の中で一年をかけ最下部の元の位置にかえってきます。
復の卦には「復活」「再生」の意味もあります。復の卦の一陽からは常に良い気の流れが伸びており、「どのように進んでも正しい道を通っていくので、必ず良いものが戻ってくる」ということを一陽来復といい、運気の上昇を表します。そこから転じて、「冬が去り春が巡ってくること」「めでたいことが再びやってくること」「新年がくること」などを一陽来復というようになりました。
また、夜を陰、昼を陽として考えると、夜が一番長くなる冬至は陰の極点となります。この日を境に陽が再び増してくることから、中国や日本では古くからこの日を一陽来復として祝ってきました。日本では冬至の夜に新たな生命力や幸いといった「一陽来復」をもたらす大師様(弘法大師など)が家々を訪れるという行事(大師講)が行われていたところもあります。

占い師
「一陽来復」の御守りを授けてくださる神社がありますぞ。頒布されるのは、冬至から翌年の立春(節分)まで。冬至の日にはたくさんの参拝客で賑わいます。御守りは冬至か大晦日か節分の夜12時に、恵方に向けて反対側の柱か壁のなるべく高い場所に祀ります。
冬至・大晦日・節分の日の夜中の12時にお祭りすると幸運になると言われている、新宿区西早稲田の穴八幡宮さんの一陽来復の御守を、家の柱に貼らせていただきました。一年間、よろしくお願いいたします! #穴八幡宮 #一陽来復 pic.twitter.com/q9anADnEdc
— Nobuhiko Takeyamagi (@ongakutai2006) February 3, 2020
「冬至」の日はゆず湯に入ろう
冬至の日にゆず湯につかると風邪を引かないといわれています。冬至とゆず湯の関係を見ていきましょう。
ゆず湯に入る意味
冬至の日にゆず湯に入るのは、新しい年が来る前に穢れを落とす「禊(みそぎ)」の意味が込められています。
日本に現在の冬至が伝わったのは奈良時代頃だといわれています。ゆず湯は江戸時代の銭湯文化とともに一般に浸透していきました。ゆずを使った理由は、香りの強いものは邪気を払うという考えからで、冬至の頃に旬を迎えるゆずは香りが強く、また「ゆず=融通がきく」「冬至=湯治」という語呂合わせから、ゆず湯が流行ったともいわれています。
「冬至」に食べる縁起の良い食べ物とは?
かぼちゃ
冬至の日には、かぼちゃを食べることで運気が上がるとされます。
運気が好転する冬至を迎えるにあたって、さらに運気を上げるために「ん」が2つつく物を食べる風習が広まったといわれます。これを「運盛り」というそうです。かぼちゃの別名は南瓜(なんきん)で「ん」が2つ。さらに魔除けの色とされた黄色をしています。
そこで、縁起が良く栄養価も高いかぼちゃを冬至に食べることで無病息災を願ったのです。また、陰陽思想で「陽」の力が最も高い夏に収穫されるかぼちゃは、「陰」の力が高い冬に食べるとよい食べ物だと考えられていました。

占い師
「運盛り」の食べ物には、南瓜の他ににんじん、銀杏(ぎんなん)、れんこんなんかもありますな!
冬至粥
冬至粥とは冬至の朝に食べる小豆粥のことです。
小豆は古来より魔除けの力があると考えられ、冬至を迎えた朝に冬至粥を食べることで、邪気をはらって運気を呼び込むとされています。
まとめ
冬至は古来から暦法の起点であり、「マイナス(-)からプラス(+)に転じていく」というスピリチュアルな意味があり、冬至を境に運気が徐々に好転すると考えられてきました。
そんな冬至を、人々は無病息災を願って柚子湯に入ったり、運盛りのある食べ物を口にしたりして過ごしてきました。
2020年の冬至は12月21日(月)です。日本に古くから残る風習を大切に、冬至の日は好運気を迎える準備をしてみてはいかがでしょう。

占い師
ここまで読んでいただきありがとうございます。この記事を参考に、気持ちよく2020年の冬至をお迎えください。

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