よりまし(尸童・憑座)とは?憑座の意味について解説

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よりまし(尸童・憑座)とは?憑座の意味について解説
神道用語

憑座(よりまし)の意味と漢字

憑座(よりまし)の意味と漢字

憑座(よりまし)の意味と漢字

憑座(よりまし)というのは、神様の依り代の1つです。

依り代といえば、多くは木や山・岩といった自然の物に神様が宿るのですが、人間を媒体として神様が宿ることもあります。それが、憑座というものです。古くは憑座を媒体にして神様が下りてきて、ご神託を聞くという神事が行われていました。似たようなものに、祈祷師やイタコなどがあります。

『憑座』という言葉は平安時代のころから見られ、平安末期に作られた歌学書『袖中抄(しゅうちゅうしょう)』にて、「物つきをよりまし」という文が記載されています。

ご神託を聞くための依り代という意味の他にも、病気で苦しんでいる人を救うための身代わりや生贄という意味もあります。昔の人は病気の原因は悪霊や物の怪の仕業だと思っていたので、憑座となる人や人形(ひとがた)などを使って、悪霊や物の怪を追い出していました。

ポイント
  • 憑座(よりまし)とは、人間を媒体とした神様の依り代のことです。
  • 昔の人は神事の際に憑座を媒体として神を降ろし、ご神託を聞いていました。
  • 神託を聞くほかにも、当時は悪霊などのしわざと思われていた病に苦しんでいる人たちを救うための身代わりとしての働きもありました。

編集部
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漢字表記

よりまし」には3つの漢字表記があり、どの言葉も「神様の依り代になる人間」という同じ意味を持っています。

  1. 憑座
  2. 尸童(「よりわら」とも読みます)
  3. 依巫

神霊が寄り付く人間

神霊が寄り付く人間

神霊が寄り付く人間

よりまし」の漢字表記の1つに「尸童」があるように、多くの場合子供が依り代となっていました。というのも、子供は純真無垢な存在で、神様の依り代になるのに適していると考えられていたからです。特に6歳以下の男の子が、憑座に選ばれることが多かったです。

憑座となる子供は清浄な生活を送らされて、お祭りや神事のときには綺麗に着飾られ、お祭りのシンボル的存在になります。この時、憑座の子供たちが踊るのが稚児舞(ちごまい)で、現代でも伝統芸能として残され続けています。

有名な稚児舞には、

  • 山形県南陽市熊野大社の「熊野神社の稚児舞
  • 山梨県南都留郡の「河口の稚児舞
  • 新潟県糸魚川市の「糸魚川・農生の舞楽
  • 富山県の「越中の稚児舞
  • 静岡県静岡市の静岡浅間神社の「廿日会祭の稚児舞

があります。

ポイント
  • 憑座になるのは多くの場合子供でした。
  • 憑座になる子供は清浄な生活を送り、祭事の際には綺麗に着飾ってお祭りのシンボル的存在になっていました。
  • 祭事の時に踊る稚児舞は、今でも伝統芸能として残っています。

憑座と加持祈祷

憑座と加持祈祷

憑座と加持祈祷

憑座は、神様の神託を聞くためのものでもありましたが、病気を治すためのものでもありました。というのも、昔の人は悪霊や物の怪の仕業で病気になると思っていて、修験者やお坊さんなどに頼んで病気を治してもらっていました。この時に、呪術を使って憑座に悪霊を移して、病に苦しんでいる人を治療する方法がとられていたことがありました。

この憑座の方法に似たようなもので、加持祈祷(かじきとう)があります。加持祈祷というのは、8世紀ごろに日本に伝わってきた密教の儀式で、仏様の力を借りる祈祷術です。

こちらも憑座と同じく悪霊を退散させて病を治す方法とされていましたが、身代わりが必要となる憑座とは違って、仏様の力を借りて悪霊を退散させます。

ポイント
  • 憑座は神託以外にも、病を治す方法として使われることもありました。
  • 呪術を使って憑座に悪霊を移して治療するという方法でした。
  • 似たようなものに加持祈祷がありますが、こちらは仏様の力を借りて悪霊を退散させるものです。

憑座についてまとめ

憑座とは、人間を媒体とした神様の依り代のことです。憑座になる人間には、多くの場合子供が選ばれて、憑座を介してご神託を受けるという神事が行われていました。ご神託を受ける以外にも、病を治す方法として悪霊を憑座に乗り移して解決することもありました。憑座となる子供は清浄な生活を送らされて、お祭りや神事のときには綺麗に着飾り、お祭りのシンボル的存在になります。この時、憑座の子供たちが踊るのが稚児舞(ちごまい)で、今でも伝統芸能として残されています。

憑座(よりまし)についてのライターメモ

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