ユタとは?沖縄や奄美地方の占いを行うシャーマンについて知ろう

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ユタとは?沖縄や奄美地方の占いを行うシャーマンについて知ろう
意味解説

ユタとは?沖縄や奄美地方の民間霊媒師

沖縄とユタとは

沖縄とユタとは

ユタとは沖縄や奄美地方の民間霊媒師のことです。ユタの多くは女性ですが稀に男性もいます。

ユタは自らの身体に霊体を憑依させて神託(しんたく:神のお告げ)を行うことから、「口寄せ巫女」として一般に認知されていますが、昔ながらの琉球社会では沖縄の巫女「祝女(ノロ)」は神人(カミンチュ)、ユタはシャーマン(超自然的存在と交信する役割を持つ人)に分類されます

東北地方で同じように口寄せを行うイタコは、盲目により社会生活が営めず、生活の糧としてイタコの道を志します。

ユタになる人は遺伝的な要素は関係なく、失恋や離婚、原因不明の病気(巫病やカミダーリィ)をきっかけに、本人の意志とは別に霊的能力が開花し、普通の生活ができなって仕方なくユタの道に進むことになった人が多いです。

また、イタコの場合は道を志したものは先輩との師弟関係を固く結び、身の回りの世話から始め、2年~5年修行を積み、最後に「神憑け」を行って独立します。ユタを志す人は開花した霊的能力と上手く付き合うことができず、巫家(ユタヌヤー)へ相談に行き、ユタナライとなります。イタコと違いユタナライは先輩ユタの間を渡り歩きながら手法を学び覚え、聖地を回る中で、周辺の住民から口寄せや判断(ハンジ)の依頼を受け、評判を積み重ねていく中で独立します。しかし、原因不明の病気(巫病やカミダーリィ)をコントロールしながらの独立は困難を伴い、霊的能力を人々のために使いこなせる道あけに至れる人はわずかだと言われています。

そのため、ユタナライからユタになった境界線が曖昧なこと、それでも神がかりな行いをすること、ユタを名乗ってお金儲けをする人も少なくなくことから、現在でもユタに対する認識は厳しく懐疑的です。

しかし、解決困難な問題を抱え弱り果てた人、家庭内に問題があるって解決できない場合は、昔ながらのユタに判断(ハンジ)を求める風習は今も根強く残っています。

ポイント

  • ユタとは沖縄や奄美地方の民間霊媒師のことを指しています。
  • ユタになる人の多くは原因不明の病によって霊的能力の開花によって普通の生活が困難になり、仕方なくユタの道を志します。
  • ユタナライは師弟関係を結ばず、ユタとなった境界線が曖昧なため、世間からの認識は懐疑的です。

ユタの業務

祈祷・口寄せ

祈祷・口寄せ

ユタの業務は多岐にわたります。

業務 内容
口寄せ(神託) ・お正月に初運勢(ハチウンチ)を神託

・男子の後継者がいない家の跡取りを祖先に口寄せする

判断(ハンジ) ・身内や家庭内の困りごとの判断をする

・家族の縁談や交際に気になることがある時に判断をする

・夢判断をする

・医師では治せない病気の原因の判断をする

・供養、位牌祭祀の正しい在り方を判断する

相談 ・病気やケガなど心身の健康に関する困ったことの相談を受ける

・漁業、農業、商売の相談を受ける

占い ・新築、改装の風水見(フンシーミー)を見る

・失くしたものを占いで探す

・結婚の相性を占う

呪術 ・悪霊邪霊の祟りを祓除する
祈祷 ・安全祈願
供養 ・死霊供養を行う

ユタによっては得意不得意な業務内容があると言われています。

結婚や恋愛についてユタに見てもらいたい人は、事前に口コミ調べた上で適切なユタに会いに行くことが好ましいです。ユタは干支を重視して鑑定することが多いとも言われています。鑑定の際には家族の干支、想い人の干支などは把握しておきましょう。

ポイント

  • ユタの業務は死者の口寄せや運勢の占い、家庭問題、病気のことなど幅広く鑑定します。

編集部
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ユタの歴史

沖縄・琉球・ユタの歴史

沖縄・琉球・ユタの歴史

ユタは昔からオカルト的だと言われ、周囲の人から受け入れられにくい歴史を負ってきました。

その原因を上げるならば、女性祭司として国に仕えた祝女とは異なりユタが「民間」の霊媒師という社会的立ち位置にあることがあげられます。また、『ユタにならなければ死んでしまう』という神託、または体調不良を患い、仕方なくユタを頼り、自分もユタになった人もいます。こうした不安定な人は道あけ前のユタナライであっても精神を病んだ人のように見えることもあります。弾圧を受ける一番の理由は、こうしたユタナライと霊的能力をコントロールできるユタとの境目がはっきりしていないことで、霊的能力がない者が、困っている人々の弱った心に付け込んで金銭を巻き上げる行為が多発し、ユタの存在そのものに国が脅威を感じてしまったことが歴史から見て取れます。そのため琉球王朝時代から明治時代にかけて度々「ユタ禁止令」が出たのです。大正時代や昭和初期には西洋で行われていた「魔女狩り」ならぬ「ユタ狩り」というものもあり、ユタという存在が国レベルで大きな影響を与えていたことがわかります。

しかし、度重なる弾圧の歴史を経てもユタは今も沖縄の人々の生活と共に在り続けています。ユタの中には自らユタとは名乗らず三人相(サンジンゾー)風水師(フンシー)という名称で業務をこなしている人もいます。沖縄では、「ユタ」と口に出すのもはばかられる地域もあるので、的中率が高いからと興味本位にユタを訪ねるのは控えましょう。

ポイント

  • 琉球の時代からユタを恐れる人たちによって弾圧をうけてきましたが実力は確かなものです。

編集部
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ユタについてまとめ

ユタについては一般に広く知られていないため、わかっていないことも多く、中には「ユタ」という名前を使うことで金儲けをしているという人もいるのが現状です。

しかし、遠い昔からユタは神様から認められた人しかなることができなかった存在ですそれはもはや使命であり天命であるとも言えます。そんなユタにどうしても占ってほしいことがある、気になることがある、というときにはクチコミを参考に、ご自分の運勢を見てもらうのはいかがでしょうか。その際はユタに敬意を払って会いに行くことを心掛けましょう。

ユタについてのメモ

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