
女神
セレンディピティとはどんな能力なのか
セレンディピティという言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?
セレンディピティとは、本来目的としているものを探している過程で偶然発見されたものから幸運をつかみ取る能力のことをいいます。
つまり、「気づきの能力」「洞察力」とも考えることができます。
人間は、誰でも失敗してしまうことがあります。
また、本来辿り着きたい結果とは違う結果になってしまうこともありますよね。
そのような状態に陥ったとき、「失敗した」「目的とは違う結果になった」ということで終わらせるのではなく、そこから価値のあるものを発見できるかどうかの能力が、セレンディピティという能力になります。
セレンディピティによる成功の例
過去に大きな成功を収めた人や偉大な功績をあげた事例の中には、セレンディピティが関係していることも多くあります。
ここでは、セレンディピティによる成功例について紹介していきます。
ペニシリンの発見
フレミングが抗生物質であるペニシリンを発見したのもセレンディピティが関係しています。
フレミングがペニシリンを発見するまでの過程は、下記の通りです。
- ブドウ球菌の実験の失敗で青カビが発生
- 青カビの周りでは細菌が繁殖しないことを発見
- 抗生物質のペニシリンをカビから抽出することに成功
上記のように、ペニシリンは、元々ブドウ球菌の実験の失敗から生まれた物質になります。
青カビが発生した時点で「失敗」となる実験ですが、失敗で終わらせずに、ペニシリンの抽出まで行ったフレミングは、セレンディピティを身に付けていたといえます。
万有引力の法則の発見
誰もが知る万有引力の法則もセレンディピティが関係しています。
ご存じのように、ニュートンは、リンゴが木から落ちるのを見て万有引力の法則を発見しました。
ものが地上に落ちることは、日常茶飯事ですよね。
そのような、なんてことのない状況を見て、新たな法則を考えついたニュートンは、セレンディピティに優れていたと考えられます。
レントゲンの発見
ニュートン同様に、X線を発見したレントゲンもセレンディピティに優れていたと言えます。
X線は、陰極線を研究していたレントゲンが、その性質を調べる実験の過程で偶然発見したものになります。
ポストイットの発明
ポストイットは、アメリカの化学メーカー3Mの研究員が強力な接着剤を開発中にたまたま逆の性質(非常に弱い)を持った接着剤を開発したことが元となります。
その後、違う研究員が本のしおりに利用できないかということを思いつくことで、ポストイットが発明されたとされています。
ポイント
- セレンディピティとは本来目的としているものを探している過程で偶然発見されたものから幸運をつかみ取る能力
- ペニシリン、万有引力、レントゲン、ポストイットなど、様々なものがセレンディピティによって発明された