となりのトトロとは?
「となりのトトロ」は、宮崎駿監督によるスタジオジブリの作品で1988年に公開された長編アニメ映画です。舞台は昭和30年代の狭山丘陵地。母親の療養のために、考古学者の父親と共に都会から引っ越してきた小学生のサツキと4歳のメイが、子どもだけにしか見えないという「不思議な生きもの」のトトロと出会い、そのトトロとの心温まる交流を経て少しずつ大人へと成長していく過程を描いた作品です。当時の狭山丘陵地の美しい自然の中で、子どもたちとトトロとが心を通わせていく描写が秀逸な名作だといえます。
となりのトトロの怖い都市伝説とその解釈
「となりのトトロ」の怖い都市伝説があるという話、あなたはご存知でしたか?あの明るくてほのぼのと心温まる名作「となりのトトロ」にそんな怖い都市伝説があるなんて…、と思ってしまいますが、あの宮崎駿監督のことです。作品の中にどんなメッセージが隠されているか分かりません。実際に、あのアニメを見るたびに、時空間の軸の揺れを感じるのも事実です。そこで、今回は、「となりのトトロ」にまつわる怖い都市伝説を取り上げて解釈を行い、その真偽のほどを明らかにしていきたいと思います。
都市伝説1 登場人物の影がない
都市伝説の1つ目は、登場人物の影がないというものです。この都市伝説では、映画の途中からサツキとメイの影が描かれていないところがあることを指摘して、この二人の少女はすでに死んでしまっていて幽霊になって登場しているのではないか、と言っています。確かに影がないものがあります。あっても、靴の下に申しわけ程度に少しだけとか…。しかし、このアニメで美術を担当した男鹿和雄氏は、いつも、影や日差しの色合いや強さに変化を持たせて描くことで時間の経過を表現するようにしているそうです。すなわち、「となりのトトロ」でサツキとメイの影がないのは、幽霊だからではなく、そのシーンの時間設定が太陽が影をつくらない位置にあるとき、つまり正午前後だと考えればよいのではないでしょうか。
それともまったく別の理由があったのかもしれません。ひょっとしたら、影を描く時間がなかったからでしょうか?実際のところ、どういう理由で影を描かなかったのでしょう。
都市伝説2 実際の事件をモチーフにしている?
都市伝説の2つ目は、実際の事件をモチーフにしてこの「となりのトトロ」を制作したというものです。この都市伝説では、1963年5月に埼玉県の狭山市で発生した誘拐事件「狭山事件」をベースに「となりのトトロ」を作ったと言っています。根拠としては、「となりのトトロ」の舞台となる森が、狭山事件の発生した狭山市と隣接しているということ、狭山事件の被害者の少女に姉がいたことが上げられています。しかしその姉は22歳、被害者の少女は16歳で、サツキやメイの年令とはちょっとかけ離れています。また、宮崎駿監督は最初、主人公の女の子を1人だけにするつもりだったそうです。それを上映時間を長くするために急遽、姉と妹という設定にしたとのこと。そういうことを考え併せると、この都市伝説の信ぴょう性には疑問が生じます。
…が、狭山という地域的な要素や、上記狭山事件が発生した5月と、サツキとメイという名前がどちらも5月を表していることから、「となりのトトロ」と狭山事件との関連性を100%否定することもできないように思います。
都市伝説3 トトロは死神?
都市伝説の3つ目では、トトロは死神にされています。この都市伝説では、トトロは、死んだ人や死期が迫っている人のところへ現れるもののけにされています。サツキとメイの前にその死神トトロが現れたことは、彼女たちの死を暗示しているのだ、といった解釈をしています。さあ大変です。これを肯定してしまったら、あのほっこりトトロのイメージが大きく変わってしまいます。しかし、残念ながら、あの映画だけだと、この都市伝説の真偽を判定することはできません。本当のトトロとは、一体どんな存在なのでしょう。トトロの大のファンのひとりとして、これは何としてでも明らかにすべく、目下鋭意調査中です。
となりのトトロ