千日回峰行について知ろう。死者も出るこの世で最も厳しい荒行について解説します

比叡山延暦寺に伝わる修行、千日回峰行をご存知でしょうか。1000日間かけて4万キロを歩くというこの修行は、この世で最も厳しいものとされ、その過酷さから命を落とした行者もいるほど。この記事では千日回峰行の内容と、その満行者について解説していきます。
2019年11月17日

弟子
千日回峰は、この世で最も厳しい修行と言われています

龍神のアマちゃん
お不動さんと一体になるための修行やで~
この世で最も厳しい荒行・千日回峰行とは?
「千日回峰行(せんにちかいほうぎょう)」とは、滋賀県にある比叡山延暦寺に伝わる天台宗の回峰行の1つです。平安時代に天台宗の僧である相応和尚が始めたとされ、「百日回峰行」を終えた者の中から、さらに選ばれた者だけが許される行となっています。
比叡山延暦寺の修行は厳しいことで有名ですが、中でもこの千日回峰行はこの世で最も厳しい荒行とされ、そのあまりの過酷さから死者も出ると言われています。
不動明王と一体になるための修行
千日回峰行は文字通り1000日間かけて行われる修行ですが、中でも鬼門と言われているのが700日目から行う「堂入り」です。堂入りは不動明王と一体になるための修行で、満了した行者は生身の不動明王とも言われる「當行満阿闍梨(とうぎょうまんあじゃり)」となります。
修行中に命を落とした行者も存在する堂入りは、まさに死と隣り合わせの難行です。その内容については、のちほど詳しく説明します。