微差力とは
人間の身長や身体能力ではせいぜい1.1倍の差しかつきません。
日本人の平均身長が165センチとして、身長が2倍の330センチある人を私は見たことがありません。
しかし、そんな能力的にはせいぜい似た者同士の我々なのに、仕事や経済力では2倍どころか平気で100倍、1000倍の差がつきます。
「微差の追求」「微差力」とは、日本一の高額納税者である斎藤一人が2009年に出版された書籍のタイトルに由来します。
斎藤一人いわく、この「微差力」こそが凡人と成功者を隔てている要素だということです。
日本一の山と二番目の山の知名度
日本で一番高い山といえば誰でもご存知のとおり、「富士山」(3776m)ですよね。
しかし、二番目に高い山と言われると、答えられる人は十人に一人でしょう。
答えは南アルプス(山梨)の北岳(3193m)なのですが、何が言いたいのかというと、一番と二番では知名度に十倍の差がついてしまうということなのです。
標高ではほんの五百メートルの差なのですが、その小さな差が、知名度十倍の大差となっているのです。
微差の追求で仕事は楽しくなる
さて、微差の追求について具体的な話に入りましょう。
例えば、あなたがラーメン屋をやっているとすると、ラーメンを構成する一つ一つの要素、
・スープ
・麺
・具
・食器
・お店 etc…
それぞれの要素がどうすればもっとお客に喜ばれるか、徹底的に考えるのです。
仕事はコピー
そのためにはまずは近所で一番流行ってるラーメン屋さんを研究するのです。
こういう研究を「競合分析」というのですが、競合分析をすると、自分の商売が成功するためのタネがたくさん見つかるはずです。
地域で一番流行っているということは、その店はその地域でどこよりも微差を追求しているので、その微差の部分をコピーし、さらに一歩完了してしまうことができればすぐに一番になれるのです。
富士山の頂上に脚立を持って行く
また、斎藤一人さんの有名な名言に、日本一になるためには富士山に脚立を持って行けばいい。
というものがありますが、まさにこれと同じで、すでに一番になっているライバルを研究し尽くし、その微差を全部コピーした上でさらに脚立になるアイデアをプラスアルファとして加えてやればいいのです。
マクドナルドは微差を追求している
微差の追求で斎藤一人さんがよく引き合いに出されるのがマクドナルドです。
マクドナルドは「藤田田」さんという戦後の強力な事業化が、アメリカからフランチャイズの権利を持ってきてマクドナルド・ジャパンとなったのですが、藤田田さんも「ユダヤの商法」「金持ちラッパの吹き方」など、数々の成功哲学を研究された方です。
その藤田さんが日本でマクドナルドを流行らせるために無数の微差を追求しました。
サラリーマンを積極的に呼び込むために、スーツを着たサクラを店に入れたり、心理学を応用したスタッフの挨拶マニュアルなども工夫しました。
そのような徹底的な微差の追求があったからこそ、マクドナルドは誰もが知っている存在となったのです。
微差の追求、微差力に興味を持ったら、ぜひ、斎藤一人さんの「微差力」をご一読ください!
仕事のコツのみならず、モテるための方法にも微差力は応用できます。
微差を突き詰めて行くというシンプルな方法論こそが、斎藤一人さんを日本一足らしめたのだということが腑に落ちる良書です。未読の方は絶対に読んで見てください。
強く推薦します。大岳
日本一の山は富士山、では日本で二番目は?