最強の守護神 摩利支天の真言の効果
摩利支天とは、陽炎(カゲロウ)の神様です。
元はインドのバラモン教の女神でしたが、仏教に吸収され、摩利支天という「天」の仏様となりました。
その霊験から多くの武者に信仰されたために、摩利支天は日本に伝わった際に男性として描かれることが多くなりました。
バラモン教の神としてインドで祀られていた際には、女神ウシャスとして、闇夜を照らす生命の神として人々から信仰を集めていました。
また、摩利支天のMariciは、陽炎・威光という意味の言葉からきているとされています。
日本で摩利支天像のあるお寺
東京では上野の御徒町にある、徳大寺にて聖徳太子の御作として伝わる摩利支天像が祀られています。
参拝の人々に気力・体力・財力を与え、厄を取り除き、福を招いて運を開くという開運厄除・除災得幸のご利益があるとされています。
諸天善神中で、もっとも霊験顕著な守護神と言われています。
政治・芸能界、スポーツ関係の「必勝・心願成就」のご祈願や、身をお守りくださる上野広小路の摩利支天様として全国より参拝客が訪れるそうです。
戦国武将や忍者も信仰した?
また、摩利支天を象徴するものとして、イノシシに乗っている姿が有名で、昔から、徳大寺では十二支の亥の日がご縁日とされているそうです。
また、そのお姿の摩利支天像をなるべく小さく彫って身につけると、勝負事に効果があるとされています。
戦国時代の武将である、山本勘助や前田利家、毛利元就に立花宗茂、隠密行動をする忍者などから信仰が深かったと言われています。
摩利支天は持ち物が多い神様
摩利支天は、手には弓と矢、針と糸を持っています。そのほかには、剣やアショーカ樹という樹木の花、索、金剛杵という武器を持つことが多いそうです。
元は女神の神様とあり、護身の道具が多いようです。
また、護身とは関係のないように感じられる針と糸は、悪人の口と目を縫い合わせて塞ぐ意味があります。
摩利支天のご利益
摩利支天は、陽炎の神様ということから、敵に見えることもなく傷つけることもない、御守護の神様です。真言には厄除け・開運のご利益があります。
帝釈天と阿修羅の戦いの時には、摩利支天は姿を隠して帝釈天の守衛に周り、帝釈天を勝利に導いたという逸話もあるほどです。
誰にも害されず、見えず願いを成就できる隠形の神、不敗の軍ともされています。
摩利支天の真言
自分の身を災厄から守る摩利支天の真言は
オン マリシエイ ソワカ
といいます。
「マリシエイ」という言葉の並びが「摩利支天」と似ているため、比較的覚えやすい真言のように感じます。
自分に害を為す相手の姿を思い浮かべながら何度も唱えることで、外敵からの被害や、災厄などからあなたの身を守ってくれるでしょう。
さらにイメージもとても重要になります。
闇夜など外敵を打ち払う「威光」の中に自分がさらされ、「陽炎」の特性に守られていることに感謝するような気持ちでこの真言を唱えるとさらに、効果的と言われています。
摩利支天を祀る上野アメリカ横丁の徳大寺