龍神祝詞とは
龍神祝詞(りゅうじんのりと)という祝詞について、その効果や意味について解説しています。
祝詞(のりと)とは、神に祈る時に神主様が申し述べる、文章のことをいいます。会社の経営会議や監査に提出する資料に正式な様式があるように、神様に願いを届ける際の正式なフォーマットが祝詞ということになります。
この記事でご紹介する龍神祝詞は、正式な祝詞ではありませんが、八大龍王に大願の成就をお願いする効果のある祝詞です。龍神との縁を深めたい方や、大望を実現する力を授かりたい方にお勧めできます。
八大龍王の力を授かる祝詞
龍神祝詞とは、後述する八大龍王という八柱の龍神に願いを届け、八大龍王の力を授かれる祝詞です。
龍神祝詞の効果やご利益は大願の成就(個人的な欲を超越した社会に貢献する大きな欲)や眷属(神の使い)の龍神との縁を深くすることにあります。
自然の大きな滝や湖には自然霊(眷属)の龍神が住んでいるので、滝を見つけたら龍神祝詞を唱えてみるのも良いでしょう。
龍神祝詞の本文について
それでは龍神祝詞を実際にご紹介します。
高天原(たかあまはらに)に坐し坐して(ましまして)天と地に御働きを現し給う龍王は
大宇宙根元の御祖の神(御使い)にして一切を産み一切を育て
萬物を御支配あらせ給う王神なれば 一二三四五六七八九十の
十種の御宝を己がすがたと変じ給いて 自在自由に天界地界人界を治め給う
龍王神なるを尊み敬いて真の六根一筋に御仕え申す ことの由を受引き給いて愚かなる心の数々を戒め給いて
一切衆生の罪穢の衣を脱ぎ去らしめ給いて 萬物の病災をも立所に祓い清め給い萬世界も
御祖のもとに治めせしめ給えと 祈願奉ることの由をきこしめして 六根の内に念じ申す
大願を成就なさしめ給えと 恐み恐み白す(かしこみかしこみまうす)
以上が龍神祝詞になります。
後ほど改めて奏上されている動画を紹介しますので、さらっと龍神祝詞の概要を見ておかれると良いと思います。また、龍神祝詞の訳が難解なものが多く、意味が伝わりにくかったので、アマテラスチャンネルで龍神祝詞の意訳を作成しました。
細かい部分をまるっと訳していますが、大まかに理解するお役に立てば幸いです。
龍神祝詞の意味・意訳してみました
龍神祝詞 意訳(アマテラスチャンネル)
天の高天原にいらっしゃる龍神様は宇宙の根元存在のお使いであり、天地に働きかけ、一切を産み育て、支配されている王のような神であらせられます。
(天孫降臨のときに授けられた)十種の神宝(とくさのかんだから=鏡や剣、勾玉など。3種の神器もこれに含まれる)に姿を変え、世界を治められている龍神様に六根(人間の五感に意識を加えた六つのすべての感覚)から一筋に真心でお仕えいたします。
愚かな人々を改心させ、厄災や罪汚れなどを清めて世界をお治めください。龍神様にお願いを申し上げる理由をここに申し上げます。六根(全ての感覚)で願う私の大願を成就させていただくよう、恐れながらお願い申し上げます。
かなりの意訳となりましたが、なんとなく意味は伝わるかと思います。祝詞の後半で、六根(人間の五感に意識を足した六つの感覚)から湧き上がる大欲を龍神様に叶えてもらうようお願いするというニュアンスがわかれば幸いです。
龍神祝詞を唱えた者に力を与える八大龍王とは?
龍神祝詞を奏上することによって力を授けてくださる八大龍王についてご説明します。
八大龍王はインドから来た仏教の神で、龍神です。
- 難陀
- 跋難陀
- 娑迦羅
- 和修吉
- 徳叉伽
- 阿那婆達多
- 摩那斯
- 優鉢羅
の八体のからなりますが、このうちの和修吉(わしゅきつ)はナーガラージャとも呼ばれ、別の記事で紹介した日本最強の龍神である「九頭龍大神」と同一存在です。
仏教というのは、もともとその土地にあった宗教の神を吸収して仏にしてしまう性格があります。
八大龍王ももともとインドで人々に信仰されていた神だったのが仏教に吸収され、「天」の位の仏となったのです。そしてそのうちの一体である和修吉が日本古来から存在していた九頭龍大神と同一存在であるというのは神仏集合のためでしょう。