エンパス体質とは?その意味について
エンパスとは”empathy”(共感)+”th”(名詞を造る単語)=”empath”のことで共感力の高いこと・人を意味します。人の特徴を表す際には「エンパス体質」というときもあります。
場の空気を瞬時に読み取ったり、空気感を敏感に感じ取ったりする性質を持った人のことを一般的には「感受性が強い人」または「繊細な人」と言いますよね。
エンパス体質の人は、並外れた共感力のためそこから不必要な情報までも受け取ってしまい、それに敏感に反応してしまうのです。それ故、体調を崩したり人と関わるのが嫌になったり、日常生活に疲労困憊してしまう傾向にあります。
本記事では、エンパス体質の診断方法を中心に、適職や特徴などについて解説していきます。
エンパスの6つのタイプ
ひとくちに「エンパス」といっても、特出した力によって大きく6つのタイプに分けられています。それぞれのタイプの名称や特徴をみていきます。
①身体合一型
相手の身体的な変化を、自分の変化として感じます。例えば誰かが膝を擦りむいて血が出ている時「痛そう」ではなく「(自分も膝が)痛い」と感じるのが身体合一型のエンパスです。
②身体直感型
相手の身体に起きていることを、見ても聞いてもいないで直感でその「起きていること」を感じ取るタイプです。例えば①の身体合一型では表面で目に見える変化(ケガ)でしたが、身体直感型では誰かの頭痛や胃痛など、一見してわからない変化を自分のものとして感じます。
③感情合一型
①の身体が「感情」になったタイプです。相手が怒っていれば自分もイライラし、相手が悲しんでいれば自分も悲しい気持ちになります。自分に感情に何かが変化が起こったわけではなく、相手の感情に喜怒哀楽が左右されます。
④感情直感型
こちらは②の身体が「感情」になったタイプです。相手の感情を直感で察します。③では相手の態度であったり表情であったり「表面的なこと」の感情を受け取りますが、感情直感型では相手の言動と本音を直感で察知します。誰かが泣いていても心ではほくそ笑んでいると、言っていることと思っていることが異なっているとわかります。
⑤知的変容型
相手の思考回路に自分の思考回路を重ねることができます。相手の知識や知的な能力を感じ取れ、どういう思考回路でこのような結論に至ったか理解できます。もし相手が物理学が得意ならば、これといって勉強をしなくても自分も物理学が得意になっているケースもあります。
⑥霊的(スピリット)合一型
相手のスピリチュアルを感じ取り、一体化できます。ハイヤーセルフやチャネリング、ガーディアンエンジェルと近い性質でもあり、相手の魂の成長をサポートする人もいます。
エンパス診断 いくつ当てはまりますか?
もしあなたが人間関係で過剰に疲労を感じて、生きづらく思っているなら、あなたはエンパス体質かもしれません。「ちょっと繊細過ぎる」「感受性が強すぎる」などと周囲に言われたり、必要以上に感情移入してしまったりして、その原因がわからず悩んだりしている人は多いものです。あなたがエンパスかどうかを診断するための項目を上げてみましたので、ご自身の体質を把握するためチェックしてみて下さい。生きづらさの原因が解るかもしれませんよ。
エンパス診断テスト
あなたがエンパス体質であるかどうかをチェックする簡単な質問事項を用意しました。次の1~8の質問の内容に当てはまるかどうか、答えてみましょう。それぞれの質問に対する解説を詳しく後述します。
1. 誰と一緒にいるかによって、気分がガラリと変わりますか? |
2. 他人の考えていることが手に取るようににわかりますか? |
3. 自分の思っていることを口に出して言えていますか? |
4. 人と会った後はぐったり疲れますか?一人になりたいことが多いですか? |
5. 自分の考えがわからなくなることがありますか? |
6. 胸が苦しくなったり頭が痛くなったりなどの体調不良はありますか? |
7. いろいろな刺激に対して過敏ですか? |
8. 感情移入を過剰にしてしまいますか? |
エンパス診断テストの解説
【エンパス診断】1.「誰と一緒にいるかによって気分がガラリと変わりますか?」の解説
「落ち込んでいる人と一緒にいると、自分も気分が塞ぎ精神的に辛い。良い事があって喜んでいる人と一緒にいると、さっきまでとは人が変わったようにウキウキした気分になる」
このように気分が相手によってガラリと変わる人は、エンパスの可能性があります。エンパス体質の人は共感性が高いのですが、一般的レベルではなく人の体験が自分の体験のように感じられる程強力で、他人の感情や体調にも同調しやすいのです。これは神経細胞が過剰に働いているからだと言われています。脳にはミラーニューロンという「相手の行動を見て、自分も同じ行動をとっているかのように『鏡』のような反応をする」神経細胞があります。この神経細胞が一般の人よりも過剰に活動するためです。
【エンパス診断】2. 「他人の思っていることが手に取るようにわかりますか?」の解説
エンパスの大きな特徴の一つに、他人の感情や感覚が瞬時にわかってしまうというのがあります。
ここでのポイントは、意識的に読み取ろうとしているのではないと言う事です。相手の声の調子やしぐさ、表情から情報を読み取るのではなく、相手の心の動きが自然に入ってくるという感覚です。エンパスの人は心の動きを敏感に察知し、相手の内に秘めている嫉妬や怒りなどの別の感情に気が付いてしまい、その影響を受けて疲れてしまいます。
【エンパス診断】3. 「自分の思っていることを口に出して言えていますか?」の解説
エンパス体質の人は、2であげたように人の感情がわかります。そしてその感情に共感し、同情するのです。ですので、「もし自分がこんなことを言ったら相手が傷つくかも」と考え、思った事を口に出せないケースが多々あります。思いやりという一般的な感覚とは少し違い、相手の感情やエネルギーに振り回され、言いたい事を飲み込んでしまう状態で、ストレスが溜まります。
【エンパス診断】4. 「人と会った後はぐったり疲れますか?一人になりたいことが多いですか?」の解説
上記1, 2, 3のように共感性が異常に高いと、自身の心が疲れ果ててしまい、人に会うのを避けるようになります。つまり、一人になってストレスを浄化する時間が必要なのですね。
また、エンパスの人は他人と自分との精神的な境界線の区別を付けることが苦手なので、相手のネガティブなエネルギーをまともに吸収しがちです。例えばエンパスの人は人の相談に乗ることが多い傾向にあるようですが、これはエンパスの人が相談者の心の痛みを察知してくれるので、相談者にとっては心地が良いのです。
相談者は話すことにより気持ちが楽になり元気になりますが、相談されたエンパスの人は相談者のエネルギーを吸収し、ぐったり疲れてしまいます。
【エンパス診断】5.「 自分の考えがわからなくなることがありますか?」の解説
エンパスの人の心には、相手の考えていることが次から次へと雪崩のように自然と流れ込んできます。あまりにもわかりすぎるので、その考えが自分の考えなのか、相手の考えなのかがわからなくなってしまうのです。こうして自分の本音を見失い他人を中心として生きていると、自信を無くしたり、周囲に気を遣い過ぎたりしてしまいます。あまりにも周囲に振り回されてばかりいると、エンパス体質の人は体調を崩すことさえあるのです。
【エンパス診断】6.「 胸が苦しくなったり頭が痛くなったりなどの体調不良はありますか?」の解説
例えば職場や学校で嫌な雰囲気になった時、胸が苦しくなったり胃が痛くなるような事はありませんか?ここでのポイントは、普通に健康を損なっての苦しさではありません。
エンパスの人が共感するのは感情面だけではなく、相手の不調や身体の痛みをも感じ、自身の体が同じように反応することもあるのです。
【エンパス診断】7. 「いろいろな刺激に過敏ですか?」の解説
「人には分からない匂いや味の変化が気になる、周りの騒音が耳障り、光が眩しすぎる」。肌触りや質感に敏感など、当てはまるものはあるでしょうか。
エンパスの人はハイパーセンシティブパーソン、略してHSPであることが多いようです。HSPとは周囲の様々な刺激に対して通常よりも敏感なタイプの人のことです。周囲の小さな変化にもすぐに気がつきますし、環境の変化が苦手です。人によっては電磁波などのエネルギー変化を感じ取る力に長けている場合もあり、霊感が鋭くなる人もいます。
【エンパス診断】8. 「感情移入を過剰にしてしまいますか?」の解説
例えばドラマや映画鑑賞をしている時に、その物語がたとえフィクションであったとしても実際の事のように感じてしまったり、または自分の実体験のように思え、激しく心が動かされてしまったりするでしょうか。または、絵画や本から得る感動は、感動を通り越して胸が苦しくなってしまっていませんか。
これらはエンパスの性質が顕著に表れている一例です。普通に楽しむ程度を通り越して、過剰なまでに感情移入し、心にダメージを与えてしまうのです。感情のバランスを保つためにも、出来るだけ明るいポジティブな作品に触れるほうが良いでしょう。